ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

「それも悪くないかも」


イジワルされて悔しいのは、同級生だからで。

年上だったら、逆に萌えてたかも、なんて。


「あっそ」


伊緒くんは、シャーペンをくるくるっと器用に回し始めた。

そうしてるとき、伊緒くんの機嫌はあんまりよくないことを知ってる。

あれ? なんか怒っちゃったかな?


「い、伊緒くんは?」


だから聞いてみる。

伊緒くんの答えはどっちかなって。


「そうだなー」


天井を見ながらシャーペンをくるくる回す手を止めない。


「今のでいいんじゃない? モモのお世話、結構楽しいし全然問題ない」


それって、同級生でよかったってことだよね?

ちょっと皮肉られてるけど、少なくともうっとうしいとは思われてないっぽいから。
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