ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

試合が始まると、真柴は必要以上に俺をマークしてきた。

俺だって同じだ。

体を激しくぶつけあって、まるで格闘技さながらだ。


ピピッ!

互いにファウルしすぎて笛を吹かれまくるし、


「お前らファイトしすぎだろ!」


仲間にも苦言を呈され、


「はあっ……はあっ……」


試合が終わったら、二人とも床に倒れこむ始末。

こんなにマジになった試合なんて、初めてかもしれねえ……。


「葉山くんかっこいいっ!」

「シビレたね~、今の試合!」


マジになってた理由を知らない女子たちは、のんきに目を輝かせてるし……。

モモも、そんな俺らを見てびっくりしている。


「伊緒、どうしたんだよ。5組のアイツにうらみでも買われてんのか?」


亮介が心配そうに俺の元へ駆け寄ってきた。
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