ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

「おばかモモ」


だけど、そんな言葉にも愛情があふれてて。

おバカって言われても嬉しくなっちゃう私は、伊緒くんが大好きすぎて重症かもしれない。


「とにかく、早く体あっためないと」


伊緒くんがカバンからカギを取り出す。

鍵穴にカギを入れてまわして……


「はあ…………」


動きが止まって、盛大なタメ息。


「モモさーーーーー」


振り返ってわたしを見た伊緒くんは、今度こそ心底あきれてますって顔。

え、どうしたのかな。


「ここ持ってみ?」


示されたのはドアの取っ手。


「うん」


私は言われたとおりに、取っ手を持った。


「ひっぱってみ?」

「うん」


引くと、少し重い扉はガチャっと空いた。


「伊緒くんありがとう」


よかった。これで入れーーーー

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