ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

「いやっ、あのっ。今の時代、多様性とかあるでしょ? 男の子だから女の子を好きになるのが当たり前じゃないみたいな……」


なんとかそう伝えると、質問の趣旨は理解してくれたみたい。

ほうほう……とうなずいて、宇野くんは少し照れながら言った。


「俺は一応……女の子が恋愛対象だけど……」

「そっか……」


そして、ここからが本題。


「じゃあ……い、伊緒くんは……?」


ゴクリ。唾をのんで宇野くんの口元に集中。

宇野くんのことは前振りで、ほんとうに聞きたかったのはこっち。


「伊緒? そりゃあ……ねえ?」
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