ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
キラン、と目が光ってる。
……ぎくっ。
「お、お菓子だよ……」
バレたなら仕方ない、と開き直って袋を掲げて見せると、
「やっぱりね」
引きつった笑いを見せる伊緒くん。
……言いたいことは分かってます。
「お菓子は300円までだよ。それ、軽く千円は超えてるでしょ」
「小学生の遠足じゃないんだから大丈夫だって~」
アハハと笑った私に、伊緒くんは呆れたようにため息を吐いた。
「モモは限度を決めないと、いくらでも持っていきそうだからな」
おっしゃるとおり、私の荷物のメインはお菓子なんじゃないかってくらいの量だ。
大量に買いすぎちゃって、これでも選別したんだよ?
「友達と夜を過ごすのに、おやつは欠かせないかと、へへへっ」
「まあ、せっかくだからみんなと楽しく食べてきな」