ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

もし、そうなったとしても私の答えはひとつだ。

伊緒くんが好きだから、真柴くんとは付き合えない。


真柴くんを利用しているみたいで申し訳ないけど、今はそう言うしかなかったんだ。


「……はあ?」


今度こそ、中身が読み取れる「はあ?」が飛んできた。

確実に、意味不明って言ってる。


「モモ、アイツのこと好きだったの?」

「好きっていうか……つき合っても、いいかなぁ……なんて」


場が凍らないように、へへっと笑ったのに、伊緒くんは1ミリも笑ってくれない。

冷たく、凍ったような瞳。

……どうしてそんな目をしてるの?

私から開放されたら、伊緒くんは自由になれるんだよ。
< 259 / 298 >

この作品をシェア

pagetop