ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
首を折ってうなだれた私の肩を美雪ちゃんが抱く。
私だってそう思う。……今までだったら。
でも、今回のはなんだか違う気がするんだ。
「私が悪いの。どうしよう……交流キャンプ終わるまで話せないし、時間が経つともっと気まずくなりそうで……」
考えれば考えるほど、怖くなってきた。
「話すチャンスならあるって。行事は特進の人たちも一緒なんだし。葉山と話せたらいいね」
静かにうなずいたところで、前の座席から頭をにょきっと出してきたのは真柴くん。
「モモちゃんどうしたの? 今日はやけにおとなしいじゃん」
「い、いつもだよ……」
「ううん、違う! 俺、いつもモモちゃんのこと見てるからわかるんだって!」