ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
伊緒くんと、ずっと
なんとか、気分を落ち着かせて迎えた夜。
「やっぱりコテージの方がほうが落ち着くねー」
「だねー」
今夜は、私たちのクラスはコテージへ移動。
テントと同じく8人部屋で、備え付けの二段ベッドに腰かけながら、美雪ちゃんが足をぶらんぶらんさせる。
「あ、西野くんから電話だ」
カナちゃんがベッドからぴょんと飛び降りて、嬉しそうにスマホを耳に当てた。
カナちゃんは、ハイキング中に西野くんと急接近したみたいなんだ。
私は真柴くんとゆっくり歩いていたから知らないけど、柚ちゃんと美雪ちゃんの話ではすごくいい雰囲気だったみたい。
「絶対西野くんもカナのこと気になってるよ」
「もうつき合っちゃいなよー」
美雪ちゃんと柚ちゃんが、楽しそうに喋っているカナちゃんに小声で冷やかしを送る。