ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
いいなあ。
このままもっと仲良くなってつき合っちゃったりするのかな?
あのジンクスもあるし、もしかしたら今日カップル誕生しちゃったりして。
電話を切ったカナちゃんは、頬を紅潮させながら周りの子たちに聞こえないような声で言った。
「ねえ、これからみんなで西野くんたちの部屋に行かない?」
「え~? 男子の部屋に?」
「うん。せっかくだからみんなでトランプでもして遊ぼうよって」
前のめりで誘ってくるカナちゃんは、行きたくて仕方ない様子。
そりゃあ、気になっている男子に誘われたら行きたいよね。
「あー……でも私はこのあと班長会議があるから無理だ~」
残念そうに言う柚ちゃんは、この班の班長。しっかり者だから、みんなに推薦されたのだ。