ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

「じゃあ、美雪と桃、お願いっ」


この通り、と両手を合わせられて、私と美雪ちゃんは顔を見合わせてうなずいた。

カナちゃんのためだもんね。協力しないと!


「おー来た来た!」


男子の部屋へ行くと、部屋の中からワッと声が上がった。

男子のコテージも同じつくりで、二段ベッドが設置されている8人部屋。


「女子が来ると華やかになるよね~」


宮地くんがニコニコしながら言う。

同じ班じゃない男子もいるし、私はそこまで親しくないからおどおどしてしまう。

そんな私に気づいたのか、真柴くんがここに座りなよ、と隣を開けてくれた。

柚ちゃんは、西野くんの隣をキープ。


ふと、伊緒くんのことが頭に浮かんだ。
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