ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

負けちゃった……。

がーーーん。罰ゲーム決定だよ。


「俺、エナジードリンクよろ~」

「私はミルクティー」


みんなは嬉しそうにお財布からお金を取り出す。

ううっ。

私って、とことんダメダメだなあ。

こればっかりは運だから、大丈夫かなって思ってたのに。


「いってら~」

「気をつけてねー」


仕方なく、みんなに渡されたお金を握りしめてコテージを出ると、外はひんやりして案外しずまり返っていた。

遠くにレストハウスの明かりは見えるけど、道中は暗いところもあるし、懐中電灯を持ってくればよかったよ。

怖いなあと思いながら早歩きで進んでいると、うしろから足音がした。


ビクッ!

誰っ──振り返ると、


「真柴くん?」


うしろからやってきていたのは真柴くんだった。

どうして真柴くんが?
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