ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

くぅぅぅぅぅ……。

宇野くんに負けた……っ。


「そうだよ。伊緒、同じクラスでよかったな」

「ああ、亮介がいてよかったわ」


がっくりうなだれる私の前で、肩を組み合う二人。

伊緒くん、宇野くんと一緒のクラスで嬉しさが隠しきれてないよ。


そんな伊緒くんを見ていたら、胸がキリキリ痛んだ。

好きな人が幸せそうなのはうれしいけど……。


宇野くんに彼女がいないのももしかして……!


「どーしたの? 百面相なんてして」


伊緒くんが、私のほっぺをむにゅーっと引っ張る。
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