ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
ゾロゾロゾロ……。
入学式が終わって、人波に乗って教室まで戻る。
目の前には、周りより頭ひとつぶんとびぬけたミルクティー色。
それを見つめながら歩く私。
ただでさえ目立つのに、中学に入った途端ぐんぐん身長が伸びちゃって。今では180㎝を超えている。
伊緒くんのお母さんが言ってた。『伊緒ってば、お水代わりに牛乳飲むのよ』って。
牧場でも経営してないと家が破産しちゃうわ~なんて笑ってたっけ。
歩きながら、だんだん列が崩れていく。
あれっ!?
伊緒くんは!?
見失った!と一生懸命首を左右に振って探すと。
いた。
いつの間にか、伊緒くんの周りは女の子で溢れかえっていた。