ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

ああ……気持ちいい。
このまままた寝れちゃいそう。

思わず目が閉じかけるけど。


「モーモ」

「……ん……?」

「なに寝かしつけられてるの」


体を揺さぶられてて、慌てて目を開ける。

やばっ、寝ちゃうとこだった!


「……っ、寝かしつけてきたのは伊緒くんじゃん!」


伊緒くんにこうされたら眠っちゃうのは今に始まったことじゃないし。

『赤ちゃんの頃、私がいくら寝かしつけても寝ないのに、伊緒くんに寝かしつけられたら秒で寝たもんね~』

なんていう伊緒くんの武勇伝は、お母さんからもう何百回って聞かされた。

これはもう、体が覚えてるから仕方ないの。


伊緒くんは呆れたように笑いをかみ殺しながら、カレンダーを指さした。


「今日何の日か覚えてないの?」

「今日……?」


まだふわふわした頭でカレンダーを見る。


えーっと、今日って春休……

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