ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

「そんなことあるわけないじゃん。私なんて、今まで一回も告白されたことないし。美雪ちゃんだって知ってるでしょー」


そんなことあったら、真っ先に報告してるよ。


「そりゃあ、葉山っていうお目付け役がいたら桃に声なんか掛けらんないわよ」


美雪ちゃんは、ひとりでブツブツ何かを言っている。


「えっなに? よく聞こえない」

「いーのいーの、こっちの話!」


って、はぐらかされちゃった。


グルグル回って、教室の前に戻って来た。

まだ昼休み終了まで少し時間があるし、1組のほうに行ってみちゃおうかな。

伊緒くんのクラスの前を通過したいなーと思ってね。

意味もなく、好きな人のクラスの前を通り過ぎて教室をのぞくとか、小学校のときはよく伊緒くんのクラスをそうやってのぞいてたから。……けれど、
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