ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
「俺は不完全燃焼。いい天気なのに、どこにも行けなかった」
「……っ、だから伊緒くんは出掛けていいって言ったのに!」
「家のことやってるモモおいて俺だけ出掛けるわけには行かないだろ」
言葉とは裏腹に、やっぱり根は優しいんだから。
優しいことを言ってくる伊緒くんにきゅんとして。
「そういうとこ、大好きだなあ」
なんて思ったことを口にすれば。
「……っ!」
目の前には、顔をひきつらせたまま固まっている伊緒くん。
…………。
ハッ!!
「あっ、ひひひひ、人として、だよっ!?!?」
きゃーーーーー、うっかり告白しちゃうとこだった!
私、なんてこと口走っちゃったんだろう。
頭から噴火したみたいに全身一気に熱くなる。
「…………だよね」