Re:ha:Next step study ~鬼指導教官にもっとやられっぱなし?!



「岡崎先生?!」

岡崎先生の応答に驚いたのはあたしだけじゃなかったみたいで
座長の先生も彼の様子を窺うような声色で彼の名を呼んでいる。


《それ呼び名なの?》

《岡崎先生、何か間違えた?!》

《嘘~!!!告白?!》

《嫌だ~!!!岡崎先生、意中の人、いたの?狙っていたのに・・・》


研究会会場とは思えないぐらい会場内がザワつく。

それでも、岡崎先生はあたしと目が合ったままで。


『マオって・・・あたしへの呼びかけ?・・まさか・・・』


彼の、あたしをまっすぐ射貫く瞳でそう思わずにはいられない

でも、あたしのお得意の勘違いかもしれない
さっきの彼の、“これが最後だ、俺からは”の言葉があったから


「岡崎先生、もう一度、ご説明願えますか?エム・エー・オー・アセスメントについてを。」

「あ、はい!」

座長の先生の促しにそう返事をした彼からは、さっきのような悩まし気の表情は窺えないどころか、集中した時に見られる彼特有の、誰も寄せ付けないような空気が感じ取れる
ザワついていた会場の空気も、彼の変化を感じ取ったのか静まりかえる。

一度目を閉じて大きく深呼吸した彼がおもむろに口を開く。


その口から紡がれた言葉は

「真緒、愛してる。OKして下さい・・・です。」

さっきのような感情のない説明文のような応答ではなく
勘違いやすいあたしでも、はっきりと理解できるような、心のこもった彼の告白だった。

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