桜を木の下で
隣の席の子が声をかけてくれた。
「はじめまして。棚橋美優(みゆ)です。
よろしく。」
「はじめまして。神山琹です。よろしく。」
「しーちゃん。って呼んでいい?」
「じゃあ、みゆちゃん。って呼ぶ。」
笑い合った。
「しーちゃん、家どこ?」
「自転車で10分ぐらい。隣の山縣市だよ。
みゆちゃんは?」
「私、山谷市。電車で10分。」
「電車なんだ!まぁ、駅近いしいいね。」

桜の木を、Uターンし、坂を下った先に駅がある。

こうして、高校生活は始まった。
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