7日間花嫁を演じたら、冷徹富豪な石油王の極上愛に捕まりました
「梅の間……、ここだな」
襖の向こう側から聞こえた声に覚えがあった。
私は立ちすくみ襖の向こう側にいる相手を思い浮かべる。
きっと幻聴だ。そうに違いない。
「なんだ騒々しい……!!」
北条さんがチッと舌打ちをした瞬間、襖が勢いよく開かれた。
「だ、誰だお前は!!」
北条さんが声を上げる。私は呆然と目の前の人物を見つめた。。
見上げてしまうほど長身の黒髪の男性。その灰色の双眸が私に向けられる。
「どうして……」
信じられない思いで目を見開く。
胸が痛いぐらいに締め付けられて息すら思う様にできない。
ずっと想っていた。日本に帰って来てからも片時も忘れたことはなかった。
まさかこんな形で再び私の前に彼が姿を現すなんて考えてもみなかった。
「沙羅」
私の名を呼ぶその声に胸の奥が打ち震える。
これは夢なのかもしれない。
永斗さんのことを想いすぎるあまり幻覚が見えているのかも。
そう疑わってはみるものの今私の目の前にいるのは、愛しいあの人に間違いないと本能が訴えてくる。
心臓がはち切れそうだ。
「お前を迎えにきた。今度こそ絶対に離さない」
激しく混乱している私にそう言うと、永斗さんは口元に不敵な笑みを浮かべた。
「なっ、お前は一体誰だ!?急に入ってくるなんて失礼じゃないか!!」
北条さんは立ち上がると、永斗さんに詰め寄る。
「―ーやめてください!!」
私は慌てて北条さんを制止した。
襖の向こう側から聞こえた声に覚えがあった。
私は立ちすくみ襖の向こう側にいる相手を思い浮かべる。
きっと幻聴だ。そうに違いない。
「なんだ騒々しい……!!」
北条さんがチッと舌打ちをした瞬間、襖が勢いよく開かれた。
「だ、誰だお前は!!」
北条さんが声を上げる。私は呆然と目の前の人物を見つめた。。
見上げてしまうほど長身の黒髪の男性。その灰色の双眸が私に向けられる。
「どうして……」
信じられない思いで目を見開く。
胸が痛いぐらいに締め付けられて息すら思う様にできない。
ずっと想っていた。日本に帰って来てからも片時も忘れたことはなかった。
まさかこんな形で再び私の前に彼が姿を現すなんて考えてもみなかった。
「沙羅」
私の名を呼ぶその声に胸の奥が打ち震える。
これは夢なのかもしれない。
永斗さんのことを想いすぎるあまり幻覚が見えているのかも。
そう疑わってはみるものの今私の目の前にいるのは、愛しいあの人に間違いないと本能が訴えてくる。
心臓がはち切れそうだ。
「お前を迎えにきた。今度こそ絶対に離さない」
激しく混乱している私にそう言うと、永斗さんは口元に不敵な笑みを浮かべた。
「なっ、お前は一体誰だ!?急に入ってくるなんて失礼じゃないか!!」
北条さんは立ち上がると、永斗さんに詰め寄る。
「―ーやめてください!!」
私は慌てて北条さんを制止した。