7日間花嫁を演じたら、冷徹富豪な石油王の極上愛に捕まりました
「ここは良いところだ。静かで自然豊かで心を落ち着かせてくれる」
「ありがとうございます。叔父たちも喜びます」
園庭へ出て手を繋いで揃って歩く。
今、私の隣に永斗さんがいるということが信じられない。
「沙羅はここで育ったのか」
「はい。両親が亡くなってからはこの旅館が我が家のようなものです。この松の木の下で妹たちと追いかけっこをして遊んだことが昨日のことのように思い出されます」
柔らかな風が吹いて永斗さんの前髪が揺れる。
「この傷……」
こめかみのまだ新しい傷に自然と触れていた。
「跡が残ってしまったら……本当にすみません」
「謝らないでくれ。それに、沙羅を守れるのならば俺はどんな傷を負ったとしてもいい」
「そんなのダメです!」
二度と永斗さんが傷付くところなど見たくない。
「沙羅」
突然立ち止まり私から手を離す。
永斗さんの体温が急に消えて不安が胸に込み上げる。
すると、私と向かい合い永斗さんは突然その場にひざまずいた。
「永斗……さん?」
「沙羅、俺と結婚してくれ」
スーツの胸ポケットから取り出したのはリングケースだった。
目の前には眩い光を放つ信じらないほどの大きさのダイヤモンドの指輪。
唇が震えてうまく言葉にならない。
「沙羅、愛してる。俺の妻となってずっとそばにいてほしい。俺は沙羅だけを生涯愛し続ける」
「永斗さん……」
「俺の家族になってくれ、沙羅」
永斗さんの整った顔が涙で滲む。
「……っ……うぅ……」
感情が次から次に湧いてきて、うまく言葉にならない。
今すぐ返事をしたいのに、喉の奥に言葉が張り付く。
「私……」
叔母や叔父、それに妹たちの顔が瞼に浮かぶ。
私が永斗さんのプロポーズを受けたらみんなはどうなってしまうんだろう。
こんなときにまで私は周りの人のことを考えていた。
「沙羅……」
永斗さんに名前を呼ばれた瞬間、何かが弾けた。
もう、何も考えられなかった。私は涙を流しながら本能に従って応えた。
「私も……愛してます。永斗さんを……愛してる」
私の思いを知った永斗さんは私の左手をそっととり、薬指にリングを滑らせた。
キラキラと輝く指輪はパーティの時に渡されたものとは全く別の物だった。
あの時のダイヤよりも2倍ほど大きくデザインも凝っている。
「私も永斗さんと家族になりたい……。ずっと、永斗さんの隣にいさせてください」
「嫌だと言われても俺は沙羅の隣から離れない。もう二度とお前を失いたくない」
伸びてくる大きな手のひらがそっと私の頬に当てられた。
目が合うと、永斗さんの唇が近付いてくる。
心臓の音が聞こえてしまうかもと心配になってしまうぐらい大きな音を立てて鳴る。
唇に感じる初めての感触に私は息をするのも忘れてしまう。
そっと触れるだけだったキスが徐々に激しくなる。
「永斗……さんっ……」
「ずっとこうしたかった」
再び唇を奪われて苦しくなり少し体を引くと、腰を掴まれて逃げ道を塞がれてしまう。
「永斗さん……もう……私……」
「潤んだ目でそんなことを言われても説得力がない」
「じゃあ、どうすればいいんですか……?」
「ずっと俺に愛されていればいいんだ」
そう言うと、再び甘いキスが降ってくる。
永斗さんが私の反応を伺いながらキスをしてくれているのが分かる。
とろけるような優しいキスに私の心臓は休まる隙を与えてもらえなかった。
「ありがとうございます。叔父たちも喜びます」
園庭へ出て手を繋いで揃って歩く。
今、私の隣に永斗さんがいるということが信じられない。
「沙羅はここで育ったのか」
「はい。両親が亡くなってからはこの旅館が我が家のようなものです。この松の木の下で妹たちと追いかけっこをして遊んだことが昨日のことのように思い出されます」
柔らかな風が吹いて永斗さんの前髪が揺れる。
「この傷……」
こめかみのまだ新しい傷に自然と触れていた。
「跡が残ってしまったら……本当にすみません」
「謝らないでくれ。それに、沙羅を守れるのならば俺はどんな傷を負ったとしてもいい」
「そんなのダメです!」
二度と永斗さんが傷付くところなど見たくない。
「沙羅」
突然立ち止まり私から手を離す。
永斗さんの体温が急に消えて不安が胸に込み上げる。
すると、私と向かい合い永斗さんは突然その場にひざまずいた。
「永斗……さん?」
「沙羅、俺と結婚してくれ」
スーツの胸ポケットから取り出したのはリングケースだった。
目の前には眩い光を放つ信じらないほどの大きさのダイヤモンドの指輪。
唇が震えてうまく言葉にならない。
「沙羅、愛してる。俺の妻となってずっとそばにいてほしい。俺は沙羅だけを生涯愛し続ける」
「永斗さん……」
「俺の家族になってくれ、沙羅」
永斗さんの整った顔が涙で滲む。
「……っ……うぅ……」
感情が次から次に湧いてきて、うまく言葉にならない。
今すぐ返事をしたいのに、喉の奥に言葉が張り付く。
「私……」
叔母や叔父、それに妹たちの顔が瞼に浮かぶ。
私が永斗さんのプロポーズを受けたらみんなはどうなってしまうんだろう。
こんなときにまで私は周りの人のことを考えていた。
「沙羅……」
永斗さんに名前を呼ばれた瞬間、何かが弾けた。
もう、何も考えられなかった。私は涙を流しながら本能に従って応えた。
「私も……愛してます。永斗さんを……愛してる」
私の思いを知った永斗さんは私の左手をそっととり、薬指にリングを滑らせた。
キラキラと輝く指輪はパーティの時に渡されたものとは全く別の物だった。
あの時のダイヤよりも2倍ほど大きくデザインも凝っている。
「私も永斗さんと家族になりたい……。ずっと、永斗さんの隣にいさせてください」
「嫌だと言われても俺は沙羅の隣から離れない。もう二度とお前を失いたくない」
伸びてくる大きな手のひらがそっと私の頬に当てられた。
目が合うと、永斗さんの唇が近付いてくる。
心臓の音が聞こえてしまうかもと心配になってしまうぐらい大きな音を立てて鳴る。
唇に感じる初めての感触に私は息をするのも忘れてしまう。
そっと触れるだけだったキスが徐々に激しくなる。
「永斗……さんっ……」
「ずっとこうしたかった」
再び唇を奪われて苦しくなり少し体を引くと、腰を掴まれて逃げ道を塞がれてしまう。
「永斗さん……もう……私……」
「潤んだ目でそんなことを言われても説得力がない」
「じゃあ、どうすればいいんですか……?」
「ずっと俺に愛されていればいいんだ」
そう言うと、再び甘いキスが降ってくる。
永斗さんが私の反応を伺いながらキスをしてくれているのが分かる。
とろけるような優しいキスに私の心臓は休まる隙を与えてもらえなかった。