7日間花嫁を演じたら、冷徹富豪な石油王の極上愛に捕まりました
証人の欄は叔父と叔母に頼み書いてもらった。
「ありがとうございます。よし、沙羅行くぞ」
「え?」
婚姻届を書き終えると、永斗さんは大事そうに茶封筒に戻して立ち上がった。
「婚姻届は24時間いつでも出せる」
「それなら、明日にしませんか?日本に着いたばかりで永斗さんもお疲れかと思うので」
「いや、ダメだ。今日出す」
永斗さんは頑なに譲らない。
「どうしてそんなに今日にこだわるんですか?」
「どうして?もしかして忘れているのか?」
「え……?」
「今日が沙羅にとって26度目の大切な日だからだ」
その言葉に目を見開く。まさか……ーー。
その瞬間、パンっというクラッカーが弾けた音がした。
直後ひらひらと色とりどりの紙片が私の体の周りを舞った。
呆然として瞬きを繰り返す。
「えっ、えっ、どういうこと?」
「お誕生日おめでとう!!」
示し合わせたように祝福の声があがり止まっていた涙が溢れそうになり、慌てて唇を噛みしめる。
「……どうして知ってるんですか……?」
「教えてくれたんだ。茜ちゃんが」
「茜が……?」
思わず茜に視線を向ける。茜は照れ臭そうに肩をすくめた。
「旅行中、お姉ちゃん電話かけてきたでしょ?それが誰の電話なのかずっと気になってて、お姉ちゃんが帰ってきた後こっそりその番号に興味本位でかけてみたの」
「そうしたら永斗さんが出た……、そういうこと?」
私が知らないところで茜と永斗さんは繋がっていたの……?
「うん。日本に帰ってきたあとお姉ちゃんの様子が明らかにおかしかったから。それで、話をしたら永斗さんがお姉ちゃんのことを心から大切に想ってることが伝わってきたの。だから、北条とお姉ちゃんが会う日と場所を永斗さんに伝えたってわけ」
ようやく永斗さんが真っすぐ梅の間にやってきて襖を開けた理由がはっきりした。
「そのときにね、『誕生日に嫌な男との結婚を決めるなんてお姉ちゃんがあまりにも可哀想』って口走っちゃって」
永斗さんを見る。
「そういうことだ。茜ちゃんには感謝しかない」
「茜……ありがとう」
立ち上がり思わず茜を抱きしめると、「私も!」と美緒まで抱き着いてきた。
みんなから誕生日プレゼントをもらい、私は涙でぐしょぐしょの顔でお礼を言った。
「永斗さん……、みんな……本当にありがとう」
「お姉ちゃん、幸せになってね」
大好きな妹たちに祝福されて私の頬から再び涙が溢れた。
「ありがとうございます。よし、沙羅行くぞ」
「え?」
婚姻届を書き終えると、永斗さんは大事そうに茶封筒に戻して立ち上がった。
「婚姻届は24時間いつでも出せる」
「それなら、明日にしませんか?日本に着いたばかりで永斗さんもお疲れかと思うので」
「いや、ダメだ。今日出す」
永斗さんは頑なに譲らない。
「どうしてそんなに今日にこだわるんですか?」
「どうして?もしかして忘れているのか?」
「え……?」
「今日が沙羅にとって26度目の大切な日だからだ」
その言葉に目を見開く。まさか……ーー。
その瞬間、パンっというクラッカーが弾けた音がした。
直後ひらひらと色とりどりの紙片が私の体の周りを舞った。
呆然として瞬きを繰り返す。
「えっ、えっ、どういうこと?」
「お誕生日おめでとう!!」
示し合わせたように祝福の声があがり止まっていた涙が溢れそうになり、慌てて唇を噛みしめる。
「……どうして知ってるんですか……?」
「教えてくれたんだ。茜ちゃんが」
「茜が……?」
思わず茜に視線を向ける。茜は照れ臭そうに肩をすくめた。
「旅行中、お姉ちゃん電話かけてきたでしょ?それが誰の電話なのかずっと気になってて、お姉ちゃんが帰ってきた後こっそりその番号に興味本位でかけてみたの」
「そうしたら永斗さんが出た……、そういうこと?」
私が知らないところで茜と永斗さんは繋がっていたの……?
「うん。日本に帰ってきたあとお姉ちゃんの様子が明らかにおかしかったから。それで、話をしたら永斗さんがお姉ちゃんのことを心から大切に想ってることが伝わってきたの。だから、北条とお姉ちゃんが会う日と場所を永斗さんに伝えたってわけ」
ようやく永斗さんが真っすぐ梅の間にやってきて襖を開けた理由がはっきりした。
「そのときにね、『誕生日に嫌な男との結婚を決めるなんてお姉ちゃんがあまりにも可哀想』って口走っちゃって」
永斗さんを見る。
「そういうことだ。茜ちゃんには感謝しかない」
「茜……ありがとう」
立ち上がり思わず茜を抱きしめると、「私も!」と美緒まで抱き着いてきた。
みんなから誕生日プレゼントをもらい、私は涙でぐしょぐしょの顔でお礼を言った。
「永斗さん……、みんな……本当にありがとう」
「お姉ちゃん、幸せになってね」
大好きな妹たちに祝福されて私の頬から再び涙が溢れた。