元探偵助手、転生先の異世界で令嬢探偵になる。



 恐らく、この数字は文字の順番を表しているのだろう。この国は、前世でいうアルファベットに近い文字が使われているので、きっとそれだとあたりを付け、別の紙をもらって書き出していく。


 しかし──



「あれ、ダメだ」



 置き換えても全く意味のある文字列にならなかった。

 知っている限りの他国の文字でも試したが、結果は変わらず。

 そもそも46という数字が大きすぎる。46種以上文字がある言語というのがなかなか思いつかないのだ。

 あと、いくつかの数字の隣に点が付いているのも気になる。



「40以上も文字がある言語、か。一回図書館に行って調べてみないとわからないかもなぁ……」



 シエラはぶつぶつ言いながら、諦めきれず知っている言語をいくつも当てはめて挑戦し続ける。


 ……そうやって紙に様々な文字を書いていたシエラの動きが、突然ピタリと止まった。



「え……まさか……」



 ぶわっと鳥肌がたった。

 震える声でルシウスに問いかける。


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