・LOVER—いつもあなたの腕の中—
『優羽お疲れ、仕事終わった?』
「なんだ、芽衣かぁ」
気の抜けた返事に電話越しの芽衣から「なによ、誰からの電話を待ってたのよ!」と突っ込まれてしまった。着信音が鳴った瞬間、発信元も確認せずにリュウからの電話だと期待した自分が情けない。
「今夜は飲みに誘ってくれたのに、ごめんね」
『いいけどー、あれから気になって何度かけても繋がらないんだもん。心配しちゃったよ』
電波が悪い所に居たからかも、と言い訳する私に対し即座に『副社長と⁈』と芽衣から確認された。この場合「違う」と答えたら誰と一緒に居たのか白状しなければいけないし、かといって「そうだ」なんて嘘は言えないし。
迷った挙句、正直に芽衣には話しておこうと決める。この先、芽衣に知られることは時間の問題だろうし、今なら話の流れ的にも自然に報告できるというものだ。
「実は……」
今夜の経緯を芽衣に語ると電話の向こうから『はぁ……うん……それで?……嘘でしょ?』と芽衣の間の抜けた合いの手が繰り返された。
しきりにリュウとの仲をくっつけたがっていたはずの芽衣なのに。いざ、進展したことを報告すると拍子抜けしたような反応をしていた。
「なんだ、芽衣かぁ」
気の抜けた返事に電話越しの芽衣から「なによ、誰からの電話を待ってたのよ!」と突っ込まれてしまった。着信音が鳴った瞬間、発信元も確認せずにリュウからの電話だと期待した自分が情けない。
「今夜は飲みに誘ってくれたのに、ごめんね」
『いいけどー、あれから気になって何度かけても繋がらないんだもん。心配しちゃったよ』
電波が悪い所に居たからかも、と言い訳する私に対し即座に『副社長と⁈』と芽衣から確認された。この場合「違う」と答えたら誰と一緒に居たのか白状しなければいけないし、かといって「そうだ」なんて嘘は言えないし。
迷った挙句、正直に芽衣には話しておこうと決める。この先、芽衣に知られることは時間の問題だろうし、今なら話の流れ的にも自然に報告できるというものだ。
「実は……」
今夜の経緯を芽衣に語ると電話の向こうから『はぁ……うん……それで?……嘘でしょ?』と芽衣の間の抜けた合いの手が繰り返された。
しきりにリュウとの仲をくっつけたがっていたはずの芽衣なのに。いざ、進展したことを報告すると拍子抜けしたような反応をしていた。