・LOVER—いつもあなたの腕の中—
心配そうに『大丈夫なの?』と芽衣から訊ねられ、その意味が分からず「なにが?」と軽く答える。そんな私の呑気な返事に芽衣の方が焦っていた。
『向こうは芸能人でしょ。しかも今は、うちの会社のイメージキャラクターだし』
「うーん、私も一応確認したんだけど。リュウ自身そこまで気にして無くて。事務所からも恋愛禁止されてないとかなんとか言ってたし」
『とはいってもさぁ、さすがに普通のカップルみたいには出来ないじゃない? 大っぴらに会うとか旅行するとか。優羽はそんな窮屈な付き合い方でもいいの?』
芽衣に指摘されるまでリュウの言葉だけを信じてリュウと付き合うことを、もっと気楽に考えていた。
その通りだ。職業が俳優をしている彼なんて私の歴代彼氏には居ないし、ざっくり芸能人という括りの仕事をしている相手だっていなかった。
好きな時に電話し合ったり会いたい時に会ったりすることは恋人同士ならば当然のことで。それが当たり前だと思っていた。
けれどリュウと付き合うということは、そのどれもリュウの都合次第になる可能性が高い。
『まぁ、お互い好きになっちゃったものはしょうがないか。せいぜい上手くやんなさい、協力できることがあればいくらでも手は貸すから』
『向こうは芸能人でしょ。しかも今は、うちの会社のイメージキャラクターだし』
「うーん、私も一応確認したんだけど。リュウ自身そこまで気にして無くて。事務所からも恋愛禁止されてないとかなんとか言ってたし」
『とはいってもさぁ、さすがに普通のカップルみたいには出来ないじゃない? 大っぴらに会うとか旅行するとか。優羽はそんな窮屈な付き合い方でもいいの?』
芽衣に指摘されるまでリュウの言葉だけを信じてリュウと付き合うことを、もっと気楽に考えていた。
その通りだ。職業が俳優をしている彼なんて私の歴代彼氏には居ないし、ざっくり芸能人という括りの仕事をしている相手だっていなかった。
好きな時に電話し合ったり会いたい時に会ったりすることは恋人同士ならば当然のことで。それが当たり前だと思っていた。
けれどリュウと付き合うということは、そのどれもリュウの都合次第になる可能性が高い。
『まぁ、お互い好きになっちゃったものはしょうがないか。せいぜい上手くやんなさい、協力できることがあればいくらでも手は貸すから』