・LOVER—いつもあなたの腕の中—
予定時刻よりも少し早めに直接スタジオ入りした私は、長机の上に持参した文房具を広げる。
万年筆に手帳、付箋やテープ、ハサミにカッター等。色やデザインの違う物など出来るだけ対応できるように用意したつもりだ。そのひとつずつを指さし確認していると背後から声をかけられた。
「お、今日は迷子にならずに着けたんだ?」
「リュウ」と口走ってしまいそうなところをグッと飲み込み「西田さん、今日は宜しくお願いします」と自分でも違和感を覚えるくらい業務的に答えてしまう。
そんな私の返事に首を傾げたリュウは、少し不思議そうな表情を浮かべたけれど。顔を左右に振り納得するように言った。
「まぁ、そんな気分って日もあるか」
「?」
リュウは広げてあった文房具を一通り手に取り「衣装がシンプルな白シャツだし、この万年筆と革の手帳がいいと思う」と大人の高級感を演出しようと提案した。
「うん、いいんじゃないか」
「セットもレトロっぽい感じだし雰囲気出ると思う」
「じゃあライトはブラウンとオレンジっぽい感じを……」
リュウの提案にTEAMRyuスタッフが口を揃え次々に意見を口にした。そして実際に数パターン撮ってみようと機敏に撮影準備が始まる。
万年筆に手帳、付箋やテープ、ハサミにカッター等。色やデザインの違う物など出来るだけ対応できるように用意したつもりだ。そのひとつずつを指さし確認していると背後から声をかけられた。
「お、今日は迷子にならずに着けたんだ?」
「リュウ」と口走ってしまいそうなところをグッと飲み込み「西田さん、今日は宜しくお願いします」と自分でも違和感を覚えるくらい業務的に答えてしまう。
そんな私の返事に首を傾げたリュウは、少し不思議そうな表情を浮かべたけれど。顔を左右に振り納得するように言った。
「まぁ、そんな気分って日もあるか」
「?」
リュウは広げてあった文房具を一通り手に取り「衣装がシンプルな白シャツだし、この万年筆と革の手帳がいいと思う」と大人の高級感を演出しようと提案した。
「うん、いいんじゃないか」
「セットもレトロっぽい感じだし雰囲気出ると思う」
「じゃあライトはブラウンとオレンジっぽい感じを……」
リュウの提案にTEAMRyuスタッフが口を揃え次々に意見を口にした。そして実際に数パターン撮ってみようと機敏に撮影準備が始まる。