・LOVER—いつもあなたの腕の中—
「副社長とリュウだって仕事のことになると、夢中になって周りが見えなくなるじゃない。それに比べたら私なんてまだまだよ」
「やっぱり二人は似ているね」と口にすると、リュウが少し複雑な表情を浮かべた事に気付いてしまった。
兄弟でも比べられたくないのだろうか、それ以上に兄弟だからこそ比べられたくないのかな。
それとも、もっと違う理由があるのだろうか。
リュウに副社長の話をすると途端に機嫌が悪くなるような気がしていたのは、やはり気のせいなどではない。
リュウにとって、副社長は触れてはいけない地雷なの?
尋ねてみたいと思ってみても、こうも触れてはいけない雰囲気を醸し出されている状態では、さすがに怖くて聞いてみることなど出来ない。
そこまでの勇気を持ち合わせていないから、口を閉ざしたリュウの胸の中に黙って顔を埋め。「外、雨降ってるよ。肌寒いわけだね」と一番無難な天気の話を持ち出してみる。
強引に話題を変えようとしていることに勘づいたのか、私の苦し紛れの話題にリュウが合わせてきた。
「でも、こうしていればあったかい」
リュウの腕が私を包み込み、肌が触れ合えば。外の寒さなど何も感じないくらいに心から温かくなる。
「やっぱり二人は似ているね」と口にすると、リュウが少し複雑な表情を浮かべた事に気付いてしまった。
兄弟でも比べられたくないのだろうか、それ以上に兄弟だからこそ比べられたくないのかな。
それとも、もっと違う理由があるのだろうか。
リュウに副社長の話をすると途端に機嫌が悪くなるような気がしていたのは、やはり気のせいなどではない。
リュウにとって、副社長は触れてはいけない地雷なの?
尋ねてみたいと思ってみても、こうも触れてはいけない雰囲気を醸し出されている状態では、さすがに怖くて聞いてみることなど出来ない。
そこまでの勇気を持ち合わせていないから、口を閉ざしたリュウの胸の中に黙って顔を埋め。「外、雨降ってるよ。肌寒いわけだね」と一番無難な天気の話を持ち出してみる。
強引に話題を変えようとしていることに勘づいたのか、私の苦し紛れの話題にリュウが合わせてきた。
「でも、こうしていればあったかい」
リュウの腕が私を包み込み、肌が触れ合えば。外の寒さなど何も感じないくらいに心から温かくなる。