・LOVER—いつもあなたの腕の中—
「どこでもいいです。文房具に囲まれて仕事が出来るのなら」
隆好の居ない本社で働いていたって、隆好に会えるわけじゃないし。私が本社に居る意味なんてなにもない。
それに裕隆さんだって私のサポートなど必要が無い位、仕事で結果を出し始めているのだから。
副社長室から戻った私が手にしていた辞令を目にし。一番寂しがってくれたのは芽衣だった。
「これからはランチ一緒に出来ないじゃん」と文句を言われても仕方がない。紙切れ一枚で何処へでも飛ばされる会社員の宿命なのだから。
「芽衣が出張の時にでも連絡して。その時は一緒にランチしよ」
「優羽ー」
芽衣に抱き着かれ彼女の背中を擦っていた私は、深山さんと目が合った。暗黙の了解とでも言おうか、お互いに言葉を発することなく「芽衣のことを宜しく」「分かってる」と目配せし合う。
移動は一か月後。急な内辞だなんて感心しながら、忙しなく業務の引継ぎを行い。
家に帰れば引っ越し準備に追われる日々が続いた。荷造りをして、事前に用意してくれているという引っ越し先の住所へ荷物を送る手配を済ませる。
途中、送別会を開いてもらい。羽目を外して酔い潰れた私は、芽衣の家に一晩お世話になった。
隆好の居ない本社で働いていたって、隆好に会えるわけじゃないし。私が本社に居る意味なんてなにもない。
それに裕隆さんだって私のサポートなど必要が無い位、仕事で結果を出し始めているのだから。
副社長室から戻った私が手にしていた辞令を目にし。一番寂しがってくれたのは芽衣だった。
「これからはランチ一緒に出来ないじゃん」と文句を言われても仕方がない。紙切れ一枚で何処へでも飛ばされる会社員の宿命なのだから。
「芽衣が出張の時にでも連絡して。その時は一緒にランチしよ」
「優羽ー」
芽衣に抱き着かれ彼女の背中を擦っていた私は、深山さんと目が合った。暗黙の了解とでも言おうか、お互いに言葉を発することなく「芽衣のことを宜しく」「分かってる」と目配せし合う。
移動は一か月後。急な内辞だなんて感心しながら、忙しなく業務の引継ぎを行い。
家に帰れば引っ越し準備に追われる日々が続いた。荷造りをして、事前に用意してくれているという引っ越し先の住所へ荷物を送る手配を済ませる。
途中、送別会を開いてもらい。羽目を外して酔い潰れた私は、芽衣の家に一晩お世話になった。