・LOVER—いつもあなたの腕の中—
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その後、本社へ向かったのだが。思うように仕事がはかどるわけもなく、店長から依頼された用件のみを片付け家路についた。
あの日以来、私の中で西田リュウの存在が大きくなったことは間違いなく。意識しているつもりはなくとも本屋へ行けば雑誌の表紙を飾っている姿に目が留まり、名前だけの掲載でも手に取るようになってしまった。
昼休みや休憩中に垂れ流されているテレビからドラマの番宣やCМ出演している声を耳にするだけでも、勝手に手が止まりテレビに釘付けになってしまう。
これはもう、西田リュウに魔法をかけられてしまったみたいに。
そんな私を見て「優羽、また見とれてる」と楽しそうに、いちいち突っ込みを入れてくるのは同期の青山芽衣(あおやまめい)だ。
「完全にファンになっちゃったんでしょ? ほら、目がハートになってるよ」
「からかわないで」
そんなことない、と思う。「あの日出逢たのは、本当に西田リュウだったのか」と今でも信じられなくて。
もう本人に会って確認することができないから、見かける度に目が離せなくて確認しているだけ。
でもそれを「ファン」と呼ぶのなら、その指摘を認めるしかないのかもしれないな。
あの日以来、私の中で西田リュウの存在が大きくなったことは間違いなく。意識しているつもりはなくとも本屋へ行けば雑誌の表紙を飾っている姿に目が留まり、名前だけの掲載でも手に取るようになってしまった。
昼休みや休憩中に垂れ流されているテレビからドラマの番宣やCМ出演している声を耳にするだけでも、勝手に手が止まりテレビに釘付けになってしまう。
これはもう、西田リュウに魔法をかけられてしまったみたいに。
そんな私を見て「優羽、また見とれてる」と楽しそうに、いちいち突っ込みを入れてくるのは同期の青山芽衣(あおやまめい)だ。
「完全にファンになっちゃったんでしょ? ほら、目がハートになってるよ」
「からかわないで」
そんなことない、と思う。「あの日出逢たのは、本当に西田リュウだったのか」と今でも信じられなくて。
もう本人に会って確認することができないから、見かける度に目が離せなくて確認しているだけ。
でもそれを「ファン」と呼ぶのなら、その指摘を認めるしかないのかもしれないな。