・LOVER—いつもあなたの腕の中—
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一先ず、西田さんの事務所へ向かった辺りから話しだし迷いながらもどうにか事務所へ辿り着くと打ち合わせを行い、西田さんのスケジュールとの調整を済ませ話の流れからランチを一緒に取ったことを話した。
「へぇ、いいなぁ。西田リュウとは何を話したの?」
「特に深い話なんてしてないよ、主に今後の仕事の話とか……」
チクリと胸の奥が痛む。芽衣に話しながらも、事務所に向かう道中に助けてもらったことも二人きりで車に乗ってランチへ行ったことも。
そこで話した内容さえ正直に報告せず、また秘密にしてしまった。
「写真集の撮影があったらしくて、一緒に現場へ行って見学させてもらったよ」と報告したけれど。
その後、会社まで送ってもらったことは言えるわけもなく。「それで、それで?」と興味深く聞く芽衣に対し、秘密を沢山作ってしまった。
「それより聞いてよ、さっき副社長と偶然会ったんだけど」
話題を西田さんから逸らすべくエレベーターで会った副社長の態度について語る。
私の話を聞いた芽衣は「なんかさぁ、副社長ってよく分からない人だよね」と口にした。
ホント、その通りかも。実際のところ、私のことを把握してもらえているのかさえも怪しいと思ってしまうくらいだ。
「へぇ、いいなぁ。西田リュウとは何を話したの?」
「特に深い話なんてしてないよ、主に今後の仕事の話とか……」
チクリと胸の奥が痛む。芽衣に話しながらも、事務所に向かう道中に助けてもらったことも二人きりで車に乗ってランチへ行ったことも。
そこで話した内容さえ正直に報告せず、また秘密にしてしまった。
「写真集の撮影があったらしくて、一緒に現場へ行って見学させてもらったよ」と報告したけれど。
その後、会社まで送ってもらったことは言えるわけもなく。「それで、それで?」と興味深く聞く芽衣に対し、秘密を沢山作ってしまった。
「それより聞いてよ、さっき副社長と偶然会ったんだけど」
話題を西田さんから逸らすべくエレベーターで会った副社長の態度について語る。
私の話を聞いた芽衣は「なんかさぁ、副社長ってよく分からない人だよね」と口にした。
ホント、その通りかも。実際のところ、私のことを把握してもらえているのかさえも怪しいと思ってしまうくらいだ。