【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない
「あぁ、依乃里なら今家に帰ってる。一晩中ここにいたけど、さすがに両親が心配してるから一度帰ったんだ」





「そうか」






一晩中ここにいたのか。風邪うつってないといいが。






「で、お前。いつまでその顔のままなんだ?」






見慣れてきたら今度は笑いが……ダメだ!ここで笑ったら負けたのと同じだ。






絶対コイツの前では笑わないぞ。






「あぁ、そういえば忘れてたな。先輩、ちょっと洗面所お借りします」






「早くそうしてくれ。いつまでもそんな顔見ていたら益々調子が悪くなる」






八雲が洗面所に行って静かになった部屋。
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