【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない
「昴さんの方が呼びやすいです。その…いきなり昴くんはハードルが」





「そうだね。でも楽しみにしているよ。依乃里が俺のことを『昴くん』って呼んでくれる日を。お互い大学生くらいになったらそう呼んでいるかもね」





「大学生まで私たち、付き合っているんでしょうか」






これは絶対とは限らない。お互い他に好き人が出来て離れることだってある。






「そんなの気にしなくていいんだよ…」






ふわっとせっけんの香りが一瞬で依乃里を包み込む。





抱きしめた昴はさらに依乃里を自分の方へ引き寄せて頬を擦り寄せた。






「どうしてですか?絶対とは言いきれないのに…」
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