【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない
午後の授業が終わって皆が帰宅する中、依乃里は一人教室で睡眠をとっていた。





起きたのは完全下校のギリギリの時間。






寝過ぎた。外もう真っ暗じゃん…。





早く帰らないとママに怒られる。





廊下の電気が所々消されてる。スマホの電気を点けて玄関まで行こう。





私暗いところは平気だけどオバケとかは苦手なんだよね。





依乃里の教室は三階にある。そこから階段を下って一階に向う。






まだ部活しているところあるんだ。ここだけ電気が点いている。






あそこにいる人も部活かな?





「榛名ちゃん?」





え?その声、もしかして...!昴先輩。






「先輩...!」





「わっ!榛名ちゃんこんな遅くにどうしたの?」





久しぶりの昴先輩だ。ようやく会えた。





依乃里は昴に抱きついたまま離れようとしない。






「榛名ちゃんここ学校」






「え?あ...!ごめんなさい。久しぶりに先輩に会えて嬉しくてつい」






嬉しさに学校ということを忘れてしまっていた。誰にも見られてないよね?






我に返った依乃里はまたSNSに載せられるのを恐れて辺りを確認した。
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