【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない
こいつにも迷惑かけたか。嫌な仮ができたな。






昴を背負う直前、八雲は耳元でボソッと呟いた。





「いつまでもそんなだらしない姿でいるつもりだ?元気になったらその顔に一発いれてやるから覚悟しろ!」




もうそのつもりさ。1度キミに殴られないと俺は自分を見失いそうなんだ。






「覚悟しておく。榛名ちゃんを頼むよ」






限界になったら昴は静かに目を閉じて眠りについた。八雲は昴を背負って家まで運んだ。






「先輩、早く元気になってください」

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