嫌いだったのに好き
月曜日になった。
「おはようございます。」
「おはよう。」
「早川さん、早いですね。」
「月曜日は、朝一で事務所の掃除をしたいんで、早く来るの。」
「だから、いつもキレイなんですね。」
「毎日は、しんどいけど、月曜日でも。壁とか窓がキレイだと気持ちいいし。」
「すごいですね。」
「いや、自己満。誰も気づいてないよ。」

みんなが続々と出社した。
「キレイだと思いません?」
羽山くんが言った。
「うん。なんか明るい。」
「本当。」
「早川さんが掃除をしてくれたんです。」
「えっそうなんですか?ありがとうございます。」
「いえ、自己満なんで。」
照れた。

『羽山くんのバカ。恥ずかしいから言わなくていいのに。』
羽山くんにニコッとされた。
無視した。
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