嫌いだったのに好き
私たちも車に戻った。
「羽山くん、ワザとでしょ?」
「何のことですか?」
「わかってて、私を連れてったでしょ?」
「そうでもしなきゃ、早川さん現実見ないでしょ?あれが現実なんです。」
「わかってるよ。わかってる。」
涙が出た。

『現実から目を背けてきたのは事実。
悔しかった。』

アパートまで送ってくれた。
「早川さん、また明日。」
羽山くんは帰って行った。
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