嫌いだったのに好き

最悪男との出会い

　春。
　新人が入ってきたと同時に、本社から26歳の『できますオーラ』バリバリの男性が赴任してきた。名前は、羽山祐希。
「本社から赴任してきました。羽山です。
よろしくお願いします。」
スラーっとしており、爽やかイケメン。
すぐに、支社中の有名人。

女の子たちが近づこうと頑張ってるのが見え見えで、面白かった。
私は、こういうタイプは苦手。
しかし、机が隣であったため、仕事でわからないところとかは教えていた。

「早川さん、いいなぁ。
　私も隣の席がいいです。ズルい。」
「え？代ろうか？」
「いいんですか？」
「私はいいよ。」
と、承諾したが、
「ダメです。早川さんには、まだまだ教えてもらわなきゃいけないんで、ここにいてください。」
と、羽山くんから言われ、渋々、代わるのを断念した。