再会してからは、初恋の人の溺愛が止まりません
もし、私がくしゃみをしなければどうなっていたんだろう。
悠くんが初めての彼氏だから、あの時私に何をしようとしてたのか理解できずにいた。
いつもと違う真剣な表情で、熱のこもった目をしてた。
戸惑いはあったけど、不思議と怖いなんて思わなかった。
悠くんなら私になにをしても受け止められる気がする。
しばらくして悠くんがリビングに戻って来た。
テーブルに置かれたのは、耐熱性のガラスのカップに注がれた飲み物だった。
そのお茶は透き通った青い色をいている。
「ありがとう……綺麗な色」
思わず感嘆の声を零す。
これが悠くんの言っていたお茶? SNSで見かけたこんな綺麗な色のハーブティーと似ている。
「俺も一回飲んだけど、美味しかったよ。飲んでみて?」
「いただきます」
私はカップを手に取り、ヤケドしないようにゆっくりと飲み進めていった。
それは想像とは違うさっぱりとした味わいだった。
お茶を飲んだ後、しばらく悠くんとお喋りをしていたけど、だんだん眠くなってきた。
「眠そう。昨日はあまり眠れてない?」
「うん、ちょっとね……」
昨日の夜は緊張であまり寝ていない。
お茶の効能もあるのか、やたら眠くて仕方なかった。
「俺に寄りかかっていいよ」
「うん……」
お言葉に甘えて、悠くんに寄りかかった。
こうやって引っ付くのいいな……。
「悠くん、誕生日、色々してくれてありがとう……」
「響が喜ぶなら何でもするよ」
学校は辛いけど、こんな私を大事にしてくれる悠くんがいて、幸せだ。