再会してからは、初恋の人の溺愛が止まりません
まるで真実味を帯びたような言い方だ。
恐れていたことが現実になってしまった。
ずっと隠し通してきた秘密は、呆気なく暴露されてしまった。
私がどれだけいじめや悪評の潔白を主張しても、悠くんに届くか分からない。
目を見張ったまま、悠くんを一瞥するも、すぐに背けてしまった。
悠くんがどんな表情をしているのか、怖くてとても見ていられなかったんだ。
悠くんも由加のように信じてくれなかったら……。
涙が浮かび上がり、頬やまつ毛を濡らしていく。
「ごめんなさい……っ」
ここにいることに耐えられなくなった私は、逃げるようにその場から駆け出した。
無我夢中に走り続けた私の足は、駅から近い小さな公園の前に止まった。
園内は私以外誰もいなくて、私はふらふらと遊具に近付き、身を隠すように膝を抱えて座り込んだ。
あの話を知った今、悠くんは私に幻滅したかな?
「私を信じて……悠くんと、別れたくないよ……」
薄暗くなり始めた頃、遠くから救急車のサイレンの音が聞こえた。
近くで事故が起きた? あーあ、その人と代わってあげたいよ。
殺人鬼やいつかのストーカーが私の前に現れて、殺してくれないかな……なんて、お母さんに怒られちゃう。
お母さんの両親……つまり、私の祖父母は早くに事故で亡くしてしまった。
私くらいの年で両親を亡くしたお母さんを思うと、親不孝な考え極まりない。
だけど、頭ではいけないことと理解しながらも、私の心は完全に希死念慮に支配されていた。