再会してからは、初恋の人の溺愛が止まりません
川端さんと合流して、久し振りに川端さんの運転で送られる。
「俺の言う通りだったでしょ?」
道中の信号待ち、川端さんはウインクをしながら私に告げた。
私はこくんと大きく頷いた。
悠くんは私を軽蔑することはなく、いつものように優しかった。
“ 響を他の男の所へ行かせないから”
なんて、嬉しかった。
私も離れている間、悠くんがもし月見里さんの所に行ったら嫌だって思っていたから。
「俺からしたら北川は生意気なガキンチョだけど、上辺だけで判断するような奴じゃないから。これからも仲良くしてあげて」
「はい……悠くんが嫌がらない限り、傍から離れません」
私は誓いを立てるような思いで、川端さんに返した。
離れないと言うより、離れられないが正しいかな。
後にも先にも悠くんほど好きになれる人は現れないって変な自信を持ってしまうほどだから。
「はは、そう言ってくれると俺も安心するよ」
川端さんは前方を見すえながら笑っていた。