再会してからは、初恋の人の溺愛が止まりません


いざ、着用してみれば、サイズはぴったりでウエストが細く見えるようなデザインになっている。

膝丈の長さがより清楚な印象を与える。

お洋服が可愛い……っ。でも、私に似合っているかな?

悠くんはこんな私の姿を見たらどう思うのかな……。

私の心中は不安しかなかった。

でも、いつまでも待たせるのは悪いから、内心ヤケになりながらフィッティングルームのカーテンをそっと開けた。


「どう……?」


おずおずとうかがうように悠くんを見つめると、悠くんは鳩が豆鉄砲を食ったような顔つきになっていた。

瞠目させたまま私を見つめている。

や、やっぱり変……?

だんだん恥ずかしくなって、カーテンを握る手に力が入ってしまった。

早く着替えて返そう……!

そう心に決めたけれど。




「すみません。この子が試着した服をください」


悠くんは突然、通りかかった女性の店員さんに声を掛けていた。


今のは何?


「同じサイズの在庫がございますので新しいものをご用意いたしますね」


店員さんは営業スマイルで答えると、在庫を取りにバックヤードへ消えて行った。

ひょっとして、悠くん、あのワンピース。買おうとしてる?

だめだって!


「待って……っ」


私は背を向けた悠くんを引き留めようとしたけど、聞こえていないのかそそくさとレジの方へ向かってしまった。


慌ててワンピースから元の服に着替えて、悠くんの元へ向かったけど、悠くんは既にワンピースが入っているだろうショッパーを手にしていた。
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