性別のない幽霊くん。
「おい、なぁ人間、なぁっ…」
やはり人間は、返事をしない。
そう、死んでしまったのだ。
人間は自分の死が近づいていることに気がついていたのだろう、われは泣いた。
泣いても誰も気づかないので、遠慮なく泣いていた。
自分でもうるさいと思うくらいに。
✴✴✴✴✴✴✴✴✴✴✴
その後、人間を病室に運び、病院を出ていった。
もう戻ることはない。
そして、またあの秘密基地に来た。
そして、われは静かに成仏していったのだった。
             
ーENDー
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