僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
「ところで――。地元への土産、本当にこちらの地酒だけで大丈夫なんですか?」
不意に足元に置いた獺祭の紙袋を指差されて、昨日修太郎氏の案内で連れて行ってもらった酒蔵と、その直売所を思い出す。
「実はこれを呑んだから、どうしてもこっちに来たくなったんです。そのとき僕の愚痴り酒に付き合ってくれた友人に買って帰ってやりたいって思ったので……少なくとも僕の方は酒だけで十分です」
もちろん、真咲だけじゃなく、葵咲ちゃんと自分の実家、それから自分たち用にも買い込んだけれど、それらはあくまでもオマケだ。
まぁ、正直な話、深い考えもなく水ものばかりを買い占めた帰りの荷物は、かなり重くなってしまった。
そう言う意味では、若干自分の無計画さに溜め息をつきたくなってるんだけど。
実はこれに加えて葵咲ちゃんが選んだ酒以外の土産――こちらの銘菓など――もあるから、かなりの大荷物。
不意に足元に置いた獺祭の紙袋を指差されて、昨日修太郎氏の案内で連れて行ってもらった酒蔵と、その直売所を思い出す。
「実はこれを呑んだから、どうしてもこっちに来たくなったんです。そのとき僕の愚痴り酒に付き合ってくれた友人に買って帰ってやりたいって思ったので……少なくとも僕の方は酒だけで十分です」
もちろん、真咲だけじゃなく、葵咲ちゃんと自分の実家、それから自分たち用にも買い込んだけれど、それらはあくまでもオマケだ。
まぁ、正直な話、深い考えもなく水ものばかりを買い占めた帰りの荷物は、かなり重くなってしまった。
そう言う意味では、若干自分の無計画さに溜め息をつきたくなってるんだけど。
実はこれに加えて葵咲ちゃんが選んだ酒以外の土産――こちらの銘菓など――もあるから、かなりの大荷物。