【クリスマス短編②】想いを伝えるための聖なる夜
「萌衣、俺と付き合ってほしい」
そして俺は、持っていた紙袋から小さな袋を取り出した。
「萌衣」
そしてそっと萌衣の名前を呼んだ。
「……え?」
「答えがYesなら、これを受け取ってほしい」
袋から萌衣に似合いそうなネックレスとピアスのセットを見つけた俺は、萌衣のためにそれを用意した。
萌衣にクリスマスプレゼント、したくて。
「これ……わたしに?」
萌衣は驚いてるのか、目をパチパチと見開いていた。
「ああ。萌衣に似合いそうだなと思って、プレゼントしたかった」
「……ありがとう、結城」
萌衣は恥ずかしそうに、それを両手で受け取ったのだった。
「それを受け取ったってことは、答えはYesってことで良いんだよな?」
そう問いかけると、萌衣は少し間を置いてから「……うん。Yesで、いい」と答えた。
「萌衣。俺のこと、ちゃんと男として見ろよ」
「う、うん……。分かってる」
「じゃあ、これも拒否するなよ」
俺はそのまま萌衣の体を、グッと引き寄せた。
そしてそのまま、俺は萌衣の唇を奪った。
「萌衣、今からデートするか」
「……う、うん」
【END】