敏腕パイロットとの偽装結婚はあきれるほど甘くて癖になる~一生、お前を離さない~
身を乗り出して質問してくる逢坂さんの目が輝いていて、頬が緩む。
俺も飛行機マニアだからだ。


「もちろん大丈夫だ。逆にしなやかさがないと折れてしまうし、乗り心地も悪くなる。でも、設計段階で壊れるまでテストをしているから心配ない。翼のつき方が機種によって違うのは知ってる?」

「いえ、知りません」

「B777はより平行に近い。中にはもっと上がっている機種もある」

「そうなんですか!? 明日、チェックしてみます」


楽しそうにシャンパンを口に運ぶ彼女は、本当に飛行機が好きなようだ。


それからしばらく飛行機談義に花を咲かせた。

話が弾んでいる間に、メインのリブアイのステーキが出てきた。

これは俺の好物だ。
脂と赤身のバランスが絶妙で、いくらでも食べられる。

ステーキにナイフを入れると、彼女はもうすでに口に運んでいて「おいしーい」と至福の表情を見せた。

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