敏腕パイロットとの偽装結婚はあきれるほど甘くて癖になる~一生、お前を離さない~
モテないとは言わないが、よく知りもしない女に告白されても困るだけだ。


「まあ、モテるな」
「やっぱり」


彼女は納得している。

それにしても、パイロットより整備士なのか。
ますます珍しいけれど、かなり興味が湧いた。


「あっ、私と食事なんてして大丈夫ですか?彼女さん、怒りますよ」

「女がいたら誘うわけないだろ。俺のこと、どんだけチャラいヤツだと思ってるんだ」


遊び人だと思われていたら癪(しゃく)だ。


「すみません。チャラいとは思ってませんけど、その甘いマスクで女の人を誘ったらすぐについてきそうだから」

「それで逢坂さんもついてきたんだ」

「違いますよ! 私はB777の話が聞きたかっただけで」


それはなんとなくわかっている。

俺がB777と口にしたとき、目の色が変わったからだ。

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