名無しのヒーロー ~シングルマザーは先生に溺愛されました~
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
あれから半年、この写真を見るとついあの時の事を思い出して笑みがこぼれる。
巻き添えで出産に立ち会いパパにさせられた、どこの誰だかわからない名無しのヒーロー。
あの後、後産でイケボのイケメンは廊下に出されてしまった。その時に帰ってしまったようだ。連絡先もわからず、お世話になるだけなってお礼も言えていない。
写真は、エプロンにマスク、キャップを付けているし、タクシーの中で見た彼の顔は、痛みで朦朧としていたせいかイケメンだった事ぐらいしか記憶に無い。
きっと、道ですれ違っても気が付かないかも、それに私も痛みでずーっと顔をしかめたままで、どんだけ不細工になっていたかと思うと気が付かないでいて欲しいぐらいだ。
そして、病院で撮ってもらった写真は宝物になった。
どこの誰かもわからないヒーローとの記念写真。
その写真をデザインフレームに入れてチェストの上に飾った。
おぎゃーおぎゃー
「はいはい、お腹が空いたのかな?」
可愛い我が子に母乳をあげる。母親としての至福の時だ。
あれから半年、この写真を見るとついあの時の事を思い出して笑みがこぼれる。
巻き添えで出産に立ち会いパパにさせられた、どこの誰だかわからない名無しのヒーロー。
あの後、後産でイケボのイケメンは廊下に出されてしまった。その時に帰ってしまったようだ。連絡先もわからず、お世話になるだけなってお礼も言えていない。
写真は、エプロンにマスク、キャップを付けているし、タクシーの中で見た彼の顔は、痛みで朦朧としていたせいかイケメンだった事ぐらいしか記憶に無い。
きっと、道ですれ違っても気が付かないかも、それに私も痛みでずーっと顔をしかめたままで、どんだけ不細工になっていたかと思うと気が付かないでいて欲しいぐらいだ。
そして、病院で撮ってもらった写真は宝物になった。
どこの誰かもわからないヒーローとの記念写真。
その写真をデザインフレームに入れてチェストの上に飾った。
おぎゃーおぎゃー
「はいはい、お腹が空いたのかな?」
可愛い我が子に母乳をあげる。母親としての至福の時だ。