御曹司は天使クラス ~あなたのエールに応えたい~
恋心
土曜日。夏美はデパートのコスメカウンターに行った。ほとんど初めてといっていい試みだった。いつも化粧品はドラッグストアで買うプチプライスのものだったけれど、隆のために、ちゃんとしたメイクをしたかった。カウンターのお姉さんは夏美に親身になってくれ、夏美に似合うアイシャドウと口紅を探してくれた。
普段の倍以上する化粧品を買って、今度はスーパーへ向かった。夏美が普段作る料理は、節約料理ばかりだ。でも、料理のレシピを見るのは好きで、バイトの休憩時間などによくネットの料理サイトを覗いていた。
こんなの作ってみたいな、こういうの美味しいだろうな、というのがすでにたくさあった。その中から、夏美は自分で作れそうなのをピックアップし、買い物メモを作ってきていた。なんと言っても材料費を思う存分かけられるのが、いい。
あれも、これも、とわくわくしながら買い込んで、ぱんぱんで特大のビニール袋二つ提げて帰ってきて、くたくたになった。
日曜日。まだお金に余裕があったので、思い切って美容院でカットとカラーリングをしてもらった。いつもは自分で切るか、千円カットのお店を使うので、つやつやした茶色の髪の毛の自分を鏡で見て、じん、としてしまった。
そして、明日用の服も買った。隆のようにハイブランドの服は買えず、プチプラのものだったけれど、ワンピースを1枚選んだ。試着しても派手すぎずちょうどいい感じだった。
美容院と買い物で結構時間を取られたので、夕方から明日の、隆のための食事の下準備をした。明日いきなり作って失敗するのを防ぐために、作りおきのできるレシピを選んでおいたのだ。自分のためだけに作る料理は味気ないけれど、食べてもらいたい人がいると、こんなにはりきれるんだ、と発見した。
月曜日のパートの仕事は、さすがに十件もの成績ではなかったものの、七件とまあまあの結果だった。それよりも夏美のニューヘアスタイルに、あずさを始めとするバイト仲間たちがざわめいた。どうしたの、ときかれて気分転換です、と言うしかなかった。
隣の席のあずさからは
「今度、じっくり話し聞かせてね」
と言われた。先週から夏美に何か変化があったのを気づいていたから、隠すのはむずかしいだろう。うん、今度ね、と夏美は微笑んでみせた。
普段の倍以上する化粧品を買って、今度はスーパーへ向かった。夏美が普段作る料理は、節約料理ばかりだ。でも、料理のレシピを見るのは好きで、バイトの休憩時間などによくネットの料理サイトを覗いていた。
こんなの作ってみたいな、こういうの美味しいだろうな、というのがすでにたくさあった。その中から、夏美は自分で作れそうなのをピックアップし、買い物メモを作ってきていた。なんと言っても材料費を思う存分かけられるのが、いい。
あれも、これも、とわくわくしながら買い込んで、ぱんぱんで特大のビニール袋二つ提げて帰ってきて、くたくたになった。
日曜日。まだお金に余裕があったので、思い切って美容院でカットとカラーリングをしてもらった。いつもは自分で切るか、千円カットのお店を使うので、つやつやした茶色の髪の毛の自分を鏡で見て、じん、としてしまった。
そして、明日用の服も買った。隆のようにハイブランドの服は買えず、プチプラのものだったけれど、ワンピースを1枚選んだ。試着しても派手すぎずちょうどいい感じだった。
美容院と買い物で結構時間を取られたので、夕方から明日の、隆のための食事の下準備をした。明日いきなり作って失敗するのを防ぐために、作りおきのできるレシピを選んでおいたのだ。自分のためだけに作る料理は味気ないけれど、食べてもらいたい人がいると、こんなにはりきれるんだ、と発見した。
月曜日のパートの仕事は、さすがに十件もの成績ではなかったものの、七件とまあまあの結果だった。それよりも夏美のニューヘアスタイルに、あずさを始めとするバイト仲間たちがざわめいた。どうしたの、ときかれて気分転換です、と言うしかなかった。
隣の席のあずさからは
「今度、じっくり話し聞かせてね」
と言われた。先週から夏美に何か変化があったのを気づいていたから、隠すのはむずかしいだろう。うん、今度ね、と夏美は微笑んでみせた。