御曹司は天使クラス ~あなたのエールに応えたい~
夏美は素直な感想を言った。新築のように美しい部屋なので、夏美はできるだけ、何でも丁寧に扱っている。
「はあ…副社長と結婚なんて何度聞いてもすごすぎるよ。御曹司パワー恐るべし。いわゆる玉のコシじゃん、沢渡さん」
「自分じゃ、そんなの考えたこともなかったんだけど。でも、まあ思い切り絵を描ける環境をもらったわけだし、ありがたいなって思う。あ、そうだ。早速で悪いんだけど」
夏美はパーティに何を着ていくか、あずさに一緒に考えてもらおうと思っていた。隆もセンスはいいのだけれど、夏美がすごく目立つ服を選びそうだ。ここは、同性の意見をきいてみたかった。
「これとか、どうかな」
夏美の部屋に行き、クローゼットから一枚服を取り出す。あっさりしたグレーのワンピースだ。
「うーん。沢渡さん、主役でしょ。もっと明るい色で…こっちのミントグリーンのワンピースとか綺麗よ」
「そう?そうか。そういわれるとそんな気がしてきた!これならそんなに派手じゃないよね・・・主役って言っても、本当の主役は濱見崎先生だから」
「そう?沢渡さんも、立派な主役だと思うけど、ICHIGOちゃん描いたのは、沢渡さんなんだからさ。あれ、すっごく可愛くて、姪っ子にも買ってあげちゃった!」
「本当?嬉しい。明日からイラスト三昧の日々だから、そういう言葉が聞けるとエンジンかかっちゃう」
書店で品切れ続出と言っても、まだ読者の声はそんなに届いていない。やはりあずさのような身近な人に喜ばれるのは、夏美にとってものすごく嬉しかった。
あずさはクローゼットの洋服たちをいくつも取り出しては言った。
「シンプルだけどセンスのいいものばかりね。隆さん、女子ウケをよくわかってる。すごく行き届いた感じ…ね、隆さんってモテるんじゃない?」
夏美はぶんぶん、頭を振った。
「うん。似顔絵で客引きしたときの隆さんを見せたかったよ。どんどん女の人が寄ってくるの」
すると、あずさは、違う、と首を振った。
「その話は前にも聞いた。そうじゃなくて、沢渡さんを敵視する女子がいっぱい出てくるんじゃないの、って言ってるの」
「てきし?」
「そうよー。御曹司と結婚なんて、それだけで女子の敵でしょ。性格のいい子だったら素直に沢渡さんに憧れるだろうけど、悪かったらもう、沢渡さんをコキおろすのも出てくるよ」
「そ、そうかな…」
「はあ…副社長と結婚なんて何度聞いてもすごすぎるよ。御曹司パワー恐るべし。いわゆる玉のコシじゃん、沢渡さん」
「自分じゃ、そんなの考えたこともなかったんだけど。でも、まあ思い切り絵を描ける環境をもらったわけだし、ありがたいなって思う。あ、そうだ。早速で悪いんだけど」
夏美はパーティに何を着ていくか、あずさに一緒に考えてもらおうと思っていた。隆もセンスはいいのだけれど、夏美がすごく目立つ服を選びそうだ。ここは、同性の意見をきいてみたかった。
「これとか、どうかな」
夏美の部屋に行き、クローゼットから一枚服を取り出す。あっさりしたグレーのワンピースだ。
「うーん。沢渡さん、主役でしょ。もっと明るい色で…こっちのミントグリーンのワンピースとか綺麗よ」
「そう?そうか。そういわれるとそんな気がしてきた!これならそんなに派手じゃないよね・・・主役って言っても、本当の主役は濱見崎先生だから」
「そう?沢渡さんも、立派な主役だと思うけど、ICHIGOちゃん描いたのは、沢渡さんなんだからさ。あれ、すっごく可愛くて、姪っ子にも買ってあげちゃった!」
「本当?嬉しい。明日からイラスト三昧の日々だから、そういう言葉が聞けるとエンジンかかっちゃう」
書店で品切れ続出と言っても、まだ読者の声はそんなに届いていない。やはりあずさのような身近な人に喜ばれるのは、夏美にとってものすごく嬉しかった。
あずさはクローゼットの洋服たちをいくつも取り出しては言った。
「シンプルだけどセンスのいいものばかりね。隆さん、女子ウケをよくわかってる。すごく行き届いた感じ…ね、隆さんってモテるんじゃない?」
夏美はぶんぶん、頭を振った。
「うん。似顔絵で客引きしたときの隆さんを見せたかったよ。どんどん女の人が寄ってくるの」
すると、あずさは、違う、と首を振った。
「その話は前にも聞いた。そうじゃなくて、沢渡さんを敵視する女子がいっぱい出てくるんじゃないの、って言ってるの」
「てきし?」
「そうよー。御曹司と結婚なんて、それだけで女子の敵でしょ。性格のいい子だったら素直に沢渡さんに憧れるだろうけど、悪かったらもう、沢渡さんをコキおろすのも出てくるよ」
「そ、そうかな…」