僕らの紡いだ音!


「モカ、お疲れさま。今から事務所に行くから。」
「綾乃さん、ありがとう。お願いします。」
そういうと、車に乗って進んだ。
「どうだった?学校は。」
そう聞かれて何気なくさっきのことを思い出していた。
「綾乃さん。知ってる人たちがいたわ。」
「えっ?」
「土曜日にスタジオであった3人。そのうちの一人は同じクラスで席が前後。」
「ばれてはないわよね?」
「初めて会ったふうに対応したから大丈夫じゃないかな。まぁ、話があるって言われたけど。でも、無視しちゃった。」
そういうと、綾乃さんが思い出したように言った。
「そういえば、3人からまた合わせたいって連絡がきたわ。まだ、返信してないけれどどうしたい?」
「その前に事務所に来てもらって。そこで話すってことにしてもらえるかな?」
「わかったわ。社長から許可が出たら、そう返信しておくわ。」
「うん、お願い。」
そう話しているうちに事務所前についた。
「じゃあ、車おいてくるから先に行ってて。鍵は開いてるから。」
「わかった。」
そう言って車から降りて、建物の中に入っていった。
いつもの部屋につくと、中には後藤さんがいた。
「お疲れ様です、後藤さん。」
「やぁ、萌香ちゃん。お疲れ。今から撮影だっけ?」
「そうですね。アルバム用に撮影して練習です。」
「そっか。どうだった、学校は。」
「知ってる3人がいて驚きましたけど、でも問題はありません。」
「えっ?まじで!?」
「まじです。」
後藤さんも知らなかったらしく、驚いている。
そのとき、社長と綾乃さんが入ってきた。
「モカ、撮影するから着替えましょう。」
「うん、わかった。じゃあ、後藤さん、社長。また後で。」
「ああ、頑張ってね。」
そう言われて私は事務所を後にした。

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