僕らの紡いだ音!
「ありがとうございましたー!」
そういうと歓声と拍手の雨が降った。
「そしてゲストのSINOさんにも盛大な拍手を―!」
それに応じるように拍手の雨が私にもふった。
それに私は、お辞儀をして答えてステージから姿を消した。
「お疲れさま。」
そう声をかけてくるのは、マネージャーの赤坂綾乃さんだ。
「うん、綾乃さん。ありがとう。」
タオルで汗を拭きながら私は答えた。
外では、まだ歓声が上がっている。
「で、どうだった?」
「どうって?」
「今日のグループはどうだったの?」
「……楽しかったよ。歌いやすかったし。」
「じゃあ…」
「でも、組みたくない。」
そういうと綾乃さんはもう何も言わない。
「シャワー行ってきます。」
シャワーを浴びようとして、部屋を出たとき人にぶつかった。
「…ごめんなさい。」
「いえ…。」
そう言って私たちはすれ違った。